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書籍名:民事保全法(新訂版)

著者:瀬木 比呂志
出版社:判例タイムズ社

書籍名:民事保全法(新訂版)

 民事保全法の運用に携わってこられた裁判官(現在は退職されました。)による民事保全法の理論と実務を融合させることを目指した理論書です。あまり法律の解説書に書かれていない実務的な民事保全法に関する実務的な取り扱いに関する記述もあります。

 注目すべき箇所は、実務上問題となる仮の地位を求める仮処分命令の申立てとその審理に関する記述です。

 筆者によれば、仮の地位を求める仮処分の特色と機能として、保全命令手続内で実質的な審理が十分になされる法的紛争については、かなりの場合民事保全の手続内で決着がついてしまうとの指摘がされています。

 民事保全手続とは、訴訟提起前に緊急の救済が必要な事件の場合に、裁判所による迅速かつ暫定的な裁判を求める手続です。訴訟提起、審理、判決まで長時間を要することが一般的ですが、紛争の長期化を避けるために民事保全手続を取ることができます。

 本書では、短期間に低コストで紛争解決が可能となることもあり、仮の地位を求める仮処分の役割は小さくないとの指摘があります。事案によっては用いるべき手続といえます。原子力発電所の操業差止めも仮の地位を求める仮処分申立事件として提起されたこともあり、近年、注目されている手続です。

 例えば、交通事故の被害者が相手方の損害保険会社から休業補償を満足に支払ってもらえない場合、加害者に対し、損害賠償金の仮払いを求める仮処分の申立をすることがありますが、このような申立は仮の地位を求める仮処分に含まれます。また、土地代金を支払った買主が、売主から土地を明渡してもらえず、土地の開発が遅延してしまった場合に、買主が土地の仮の明渡しを求める仮処分を申立てることもありますが、このような申立は仮の地位を求める仮処分に含まれます。

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